一般にリターンが高いほどリスクが高いといわれます。
あるマネー雑誌でリスクとリターンのイメージ図が記載されていて
リスクとリターンは正比例の関係にありました。
外国株は日本株より、リスクもリターンも
高く位置づけられていたのをみて
不思議に思いましたので、考察してみました。
リターンとリスクの間には次の関係があります。
(リターン) = (期待リターン) + (リスク)
期待リターンは期待される利益、リスクは予想の不確実さであり
統計学では、期待リターンは期待値(平均)
リスクの平均 0 の確率分布に対応します。
リスクは損失だけではなく、リターンが期待より高くなる可能性も含みます。
マーケットが合理的に動いていれば
同じ期待リターンなら、リスクの低い方が選択され
自動的に期待リターンが高いほどリスクが高くなるはずです。
冒頭でリターンと表現されていたものは、実は期待リターンのことなのです。
さて、外国株の期待リターンが高いことに、なぜ疑問を感じたのでしょうか。
株式自体の期待リターンは
日本より成長が期待できるのであれば増えるのですが
外国の方が成長性が低い場合もあるでしょう。
株式の期待リターンが高くなければ
通貨による期待リターンが高い必要があります。
通貨の期待リターンは金利とインフレが主な要因と推測されます。
日本の金利が低いとはいえ
外国株の総合的な期待リターンが高いという見解には疑問を感じます。
次回は、分散投資によって期待リターンを維持したまま
リスクが下がる理由について考察します。
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