2018年9月15日土曜日

PER とは

このブログの読者層については全く分からないのですが、ブログの内容から初心者、初級者が多いのではないかと想像しています。投資先の企業について深堀しない代わりに、広く薄く投資してリスクを減らす投資方針を取っています。投資先を決定するために、いくつかの指標を参考にしています。初心者向けに指標の解説をします。

参考にしている主な指標には以下のものがあります。
  • 配当(+優待)利回り
  • PER
  • PBR
  • ROE
  • 自己資本比率
今日は PER を解説します。会社が得た利益を株式数で割ったものを一株当たり利益(EPS)といいます。この時点で従業員の給料などの経費は引かれていて、利益は全て株主のものです。株価を EPS で割ったものが PER です。今の収益をずっと継続すれば、何年で元が取れるかを表しています。ただし、利益の一部は配当として株主の手元に、残りは内部留保として会社に残りますので、すぐに全ての利益が株主の手元に来るわけではありません。内部留保はそのまま現金に近い形で会社に残ることもあれば、成長のために投資されることもあります。後者が望ましい姿で、拡大再生産です。

妥当な PER は15倍とされています。これは経験則で導かれた数値で、株式の平均利回りは 6.7% ということを意味しています。PER の視点から単純に判定すれば、PER が15倍以上なら割高、以下なら割安と言えます。グレアムは投資対象を PER 15 倍以下にするよう推奨しています。

PER を投資判断に使う上での注意を説明します。通常 PER の計算には予想 EPS が使用されます。予想 EPS はある日突然修正されることがあります。この時、株価は変わらなくても PER は変動します。下方修正だった場合、PER が上昇して割高になり、その結果売られることになります。PER は不安定な指標ですが、それでも判断基準としては重要です。

PER は会社の成長性に対する期待とも解釈されています。この解釈は私が投資を始めた頃には見かけませんでした。成長が期待される銘柄の PER は高いです。成熟産業の PER は低い傾向にあります。高 PER の銘柄は相当な成長期待をしょっていますので、期待を裏切るとあっという間に株価は暴落します。高 PER への投資は上級者向けで、私のような投資家は手出し無用です。

PER はバブルの判定にも使えます。IT バブル時の IT 関連銘柄の PER はかなり高く、100倍を超えるものもあったと思います。10年以上先の成長まで織り込んだ株価になっていました。最近では、RIZAP グループが100倍近くまで行きました。100倍を目安に売り抜けようと思ったのですが、直前で失速して天井では売り抜けられませんでした。現在の日経平均の PER は13倍台ということですので、私はリスクオンです。

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